はじめに

除雪しているときに肩や首の方が痛むことがある

少し動いただけで息切れがする

心筋梗塞になった知人がいて、自分も不安になってきた
冬になると心筋梗塞、脳卒中が増えてきます。「厚生労働省のデータによると、冬季に心筋梗塞や脳卒中の発症率が増加する傾向があると報告されています。
北海道では普段は運動しないのに、雪が積もるときだけ除雪をして「運動の代わり」と考えている方が非常に多いです。普段運動をしていない方が突然負荷の高い運動をすると、血圧が上昇しやすく、心臓への負担が増える可能性があります。雪が積もった分だけ除雪をしないといけないので、実は身体の限界を超えて運動しているケースがあり、命に関わります。
今回は「胸の痛みだけではない!心筋梗塞の症状と予防法」をテーマにお届けしていきます。今回は薬や手術の話ではなく、今日からでもできる基本的な知識から予防法までを簡単にまとめたのでぜひご覧ください!
心筋梗塞とは
心筋梗塞とは、心臓の筋肉(心筋)に血液を供給する冠動脈が詰まり、血流が途絶えることで心筋の組織が壊死する病気です。これは心臓発作の一種であり、発症後の対応が生死を分けることがあるため、迅速な診断と治療が求められます。

冠動脈は心臓の周囲を取り囲む血管であり、酸素や栄養を心筋に供給する役割を担っています。しかし、加齢や生活習慣病(高血圧、糖尿病、高コレステロール血症など)の影響で、血管内にプラーク(脂質の塊)が蓄積し、動脈硬化が進行します。このプラークが破裂したり、血栓が形成されることで血管が完全に詰まり、血流が遮断されると心筋が壊死し、心筋梗塞が発症します。
心筋梗塞の発症とその危険性
心筋梗塞が発症すると、時間の経過とともに心筋の壊死が進行し、心機能が低下します。適切な治療が遅れると、心不全や致命的な不整脈を引き起こし、最悪の場合、死に至る可能性があります。そのため、症状に気づいたらすぐに救急車を呼び、医療機関を受診することが重要です。
治療は時間との戦いであり、発症から治療開始までの時間が短いほど、心筋のダメージを最小限に抑えられます。カテーテル治療や血栓溶解療法によって血管を再開通させることで、心筋への血流を回復させることが可能ですが、迅速な対応が必要です。
典型的な症状
心筋梗塞の代表的な症状として、多くの人が「胸の痛み(狭心症のような症状)」を思い浮かべます。実際、心筋梗塞の典型的な症状として、以下のようなものがあります。

- 胸の中央部や左側に圧迫感や締めつけられるような痛み
- 痛みが数分以上持続し、休んでも改善しない
- 冷や汗、息切れ、吐き気、めまいを伴うことがある
- 痛みが腕、首、顎、背中、肩に広がることがある
特に「胸を締めつけられるような強い痛み」が特徴的です。しかし、この典型的な症状が現れない場合も多く、心筋梗塞の発見が遅れる要因となっています。
見逃されがちな「意外な症状」
心筋梗塞は、胸の痛みだけでなく、予想外の部位に痛みや不快感が現れることがあります。これを「放散痛」と呼びます。心臓の神経と他の部位の神経が連携しているため、本来は心臓の問題であるにも関わらず、他の場所に痛みが現れるのです。
以下の症状がある場合、心筋梗塞を疑う必要があります。特に基礎疾患(糖尿病・高血圧)がある方は注意が必要です。
心筋梗塞を疑う必要のある症状
肩の痛み
特に左肩の痛みが心筋梗塞の前兆として現れることがあります。
五十肩や肩こりと誤認されることが多いため、注意が必要です。
整形外科で異常なしと診断された場合でも、心電図検査を受けることが推奨されます。
背中の痛み
背中の痛みも心筋梗塞の症状として現れることがあります。
特に、大動脈解離(大動脈が裂ける病気)と合併すると危険です。
突然の強い背中の痛みには注意が必要です。
歯の痛み
意外にも、心筋梗塞の症状として歯の痛みを訴える人がいます。
虫歯ではないのに急に歯が痛み出した場合、特に中高年の方は注意が必要です。
吐き気や嘔吐
心筋梗塞では、嘔吐や胃の不快感を感じることがあります。
特に女性や糖尿病患者は、胸の痛みを伴わずに胃の症状が主症状となることがあります。
息切れや極度の疲労感
軽い運動や日常生活の動作で息切れを感じる場合、心筋の機能低下が進んでいる可能性があります。
特に基礎疾患(糖尿病・高血圧)がある方は注意が必要です。
心筋梗塞を防ぐためにできること
心筋梗塞を予防するためには、生活習慣の改善が不可欠です。以下のポイントを意識することで、心筋梗塞のリスクを大幅に低減できます。
食生活の改善
・塩分、脂質の摂取を控え、野菜や魚を中心としたバランスの良い食事を心がける。
・コレステロールを下げる食材(青魚、大豆製品、オリーブオイルなど)を積極的に摂る。

適度な運動
・ウォーキングや軽いジョギングなど、有酸素運動を週に150分程度行う。
・運動習慣がない人は、まずは日常生活の中で歩く時間を増やすことから始める。

禁煙
・喫煙は動脈硬化を加速させ、心筋梗塞のリスクを大幅に高める。
・禁煙することで、数年後にはリスクが大幅に低下することが分かっている。

ストレス管理
・長時間労働や過度なストレスが心筋梗塞の引き金になることがある
・睡眠を十分にとり、リラクゼーションの時間を確保することが重要。

定期的な健康診断
・高血圧や糖尿病、高コレステロール血症の早期発見・管理が重要。
・血圧やコレステロール値のチェックを怠らない。

まとめ
心筋梗塞は時間との戦いであり、発症から迅速に治療を受けることが極めて重要です。現在心筋梗塞は多くのケースでカテーテル治療可能となっております。しかし梗塞部位や合併症により致命的になることもあるため、予防が重要となります。加齢とともにリスクが上昇するとされています。規則正しい生活と健康に対する知識を持つことで、心筋梗塞のリスクを下げることができます。
自分や家族の命を守るためにも、心筋梗塞に関する正しい知識を持ち、早期発見・早期治療を心がけることが重要です。
院長紹介
医療法人グッドライフグループ/グッドライフクリニック西町南
理事長/院長 野呂昇平(のろしょうへい)
旭川医科大学卒業
- 日本救急医学会 救急科専門医
- 日本産業衛生学会 産業衛生専攻医
- 日本脳神経外科学会 専門医
- 日本脳神経血管内治療学会 専門医
- 日本脳卒中学会 専門医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 日本医師会認定産業医
- 健康運動指導士
- JATEC インストラクター
- ICLS認定インストラクター

ご挨拶
グッドライフクリニック西町南の野呂昇平と申します。
脳神経外科医として多くの手術症例や研究を経て、救急科専門医として札幌孝仁会記念病院(旧北海道大野記念病院)で西区や手稲区を中心に救急症例を診てきました。
2021年8月に現在の西町南に生活習慣病や在宅医療を中心に行う「グッドライフクリニック西町南」を開業。
2024年4月より医療法人グッドライフグループを設立。同時にクリニックの拡張工事を行い、生活習慣病や肥満外来以外にも新たに一般内科や通所リハビリテーション機能を備えたクリニックとして体制を整えました。
当院の特徴
① 幅広い疾患への対応と札幌市でも少ない生活習慣病に特化した外来
外科医、救急医としての専門性を基盤にし、生活習慣病や緊急疾患に対する診療を数多く行ってきました。メディカルフィットネスを併設しており、運動と食事を中心に丁寧な外来診療を心掛けております。
電話かオンラインでの予約制のため、受付~会計まで30分以内を目標にスタッフ一同努力しております。
② 充実した在宅医療、自慢のスタッフ
当院では訪問診療だけではなく、訪問看護、訪問リハビリテーションを行っており、通院が困難な患者様に対して医療保険と介護保険を利用したサービスを提供しております。私自身も救急医として、通常の在宅医が困難な処置や急変時の対応を得意としております。
当院の在宅医療の最大の特徴は訪問リハビリテーションです。「脳卒中」「運動器」「心血管」を専門とする多くの理学療法士が所属しており、スタッフの自己研鑽によりほとんどが健康運動指導士や公認パーソナルトレーナーなどの資格を有しております。
③ 積極的な予防医学の実施
当院では一般的な健診はもちろんのこと、該当する方には、医師、保健師、管理栄養士による特定保健指導を行います。積極的支援の対象の方は、併設するメディカルフィットネスを利用し、運動食事プログラムを行います。
また産業医の活動の一環として、企業で生活習慣病を指摘された方の診察や保健指導、集団予防接種を積極的に行っております。
健康教育の普及のために地区センターへの講演会、健康運動教室も定期的に開催しております。
外来紹介
- 生活習慣病外来
- 肥満外来
- 小児肥満外来
- 睡眠時無呼吸外来
- 禁煙外来
- 頭痛外来
- アレルギー外来
- 各種ワクチン接種

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