肥満外来、生活習慣病に特化した完全予約制クリニック

オンライン予約
外来
アクセス
口コミを書く
公式LINE
Instagram
睡眠時無呼吸

CPAPを使ってから血圧が下がった?生活習慣病との関連データ

睡眠時無呼吸症候群と生活習慣病との意外な関係

「健康診断で高血圧を指摘されて薬を始めたが、なかなか下がらない」

「朝起きても疲れが取れず、頭が重い感じがする」

このような悩みを抱えている方はいませんか?

もしかするとその原因は「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」かもしれません。

今回は、札幌市西区のグッドライフクリニック西町南より、「CPAPと血圧・生活習慣病の関係性」について分かりやすくご紹介します。

CPAP(シーパップ)とは?

CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)は、「経鼻的持続陽圧呼吸療法」と訳され、睡眠時に鼻マスクを装着し、一定の圧力の空気を送り込むことで、気道の閉塞を防ぎ呼吸を確保する治療法です。

「寝ている間だけマスクを装着するだけで、本当に効果があるの?」と思う方も多いかもしれませんが、CPAPは国際的な診療ガイドラインで標準治療の一つとされ、非常に高い効果が報告されています。(効果には個人差あり)

睡眠時無呼吸と高血圧の関係

実は、睡眠時無呼吸症候群の患者さんの半数程度が高血圧を合併しているという報告があります。

呼吸が止まる=血圧が上がる

呼吸が停止すると、血中の酸素が一時的に低下(低酸素状態)します。これを身体が「異常」と感知し、交感神経が活性化されます。すると、アドレナリンなどのストレスホルモンが分泌され、血管が収縮して血圧が上がるのです。

これが一晩に数十回、時には100回以上も繰り返されると、体にとっては慢性的なストレス状態となり、朝から血圧が高い「早朝高血圧」や、昼間も持続する高血圧につながっていきます。

CPAP治療による血圧低下の可能性

複数の研究で、CPAP療法を続けることで高血圧が改善する可能性が示されています。特に夜間の血圧上昇が強いタイプ(夜間高血圧)の人には効果が高いと言われています。

ある研究では、CPAPを毎晩4時間以上継続した患者さんで、平均して収縮期血圧が3~4mmHg、拡張期血圧が2~3mmHg低下したという報告があります。

また、CPAPによって以下のような改善が期待されます

  • 🕗 早朝高血圧の改善
  • 💤 日中の眠気の軽減
  • 🌙 夜間頻尿の改善
  • 🧬 インスリン抵抗性の改善(糖尿病への良影響)

生活習慣病との関係

睡眠時無呼吸症候群は高血圧だけでなく、糖尿病、脂質異常症、心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病とも深く関係しています。

1. 糖尿病との関連

無呼吸状態が続くと、インスリンの働きが悪くなる「インスリン抵抗性」が進み、血糖値が下がりにくい状態になります。つまり、睡眠障害が糖尿病の悪化要因のひとつになってしまうということです。

2. 脂質異常症

夜間の酸素不足と交感神経の活性化は、中性脂肪の上昇や善玉コレステロール(HDL)の低下を招く可能性が報告されています。結果として動脈硬化が進行し、心血管疾患のリスクが高まります。

3. 心血管イベントのリスク増加

CPAPを使用していない重症のSAS患者では、心筋梗塞や脳卒中のリスクが約2~3倍になるという報告もあります。

「治療で本当に下がる?」継続がカギ!

「CPAPを始めたけど、まだ血圧が下がらない…」という方もいらっしゃると思います。重要なのは、継続して使用することです。

治療のポイント

  • ⏱️ 1日4時間以上、週5日以上の使用が目安
  • 📅 最低でも3か月以上継続して経過を見ることが推奨されています
  • 💊 高血圧の薬物治療と併用が必要な場合も多いので医師との相談を忘れずに

また、減量や禁煙、適度な運動、食事療法などの生活改善も並行して行うことで、CPAPの効果がより高まります。

検査・診断はどうやるの?

睡眠時無呼吸症候群の診断は、簡易検査または精密なポリソムノグラフィー(PSG)で行います。最近では自宅でできる簡易検査もありますので、「いびきが気になる」「朝起きてもスッキリしない」という方は、一度医療機関にご相談ください。

当院(グッドライフクリニック西町南)でも、医師の診断の上で適応がある方に、睡眠検査やCPAP導入、生活習慣病の治療・管理を行っています。

まとめ:CPAPは生活習慣病の根本改善の一歩に

睡眠時無呼吸症候群は、いびきの問題だけではなく、血圧・糖尿病・心血管疾患といった命に関わる病気の原因になり得ます。

CPAP治療は、その根本原因を取り除くための有効な手段です。
「CPAPを始めたら血圧が下がった」というのは、単なる偶然ではありません。

最後にお伝えしたいこと

  • 🩺 朝の血圧が高い、薬が効きにくい場合は睡眠の質を疑ってみてください
  • ⏱️ CPAP治療は継続してこそ効果が見える治療です
  • 🔍 「ただのいびき」で済ませず、一度検査を受けてみることが健康への第一歩です
  • 🌙 睡眠は“毎日の健康の土台”です。質の高い睡眠が、あなたの血圧や生活習慣病を改善する鍵になるかもしれません

院長紹介

医療法人グッドライフグループ/グッドライフクリニック西町南
理事長/院長 野呂昇平(のろしょうへい)

旭川医科大学卒業

  • 日本救急医学会 救急科専門医
  • 日本産業衛生学会 産業衛生専攻医
  • 日本脳神経外科学会 専門医
  • 日本脳神経血管内治療学会 専門医
  • 日本脳卒中学会 専門医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • 日本医師会認定産業医
  • 健康運動指導士
  • JATEC インストラクター
  • ICLS認定インストラクター

ご挨拶

グッドライフクリニック西町南の野呂昇平と申します。
脳神経外科医として多くの手術症例や研究を経て、救急科専門医として札幌孝仁会記念病院(旧北海道大野記念病院)で西区や手稲区を中心に救急症例を診てきました。
2021年8月に現在の西町南に生活習慣病や在宅医療を中心に行う「グッドライフクリニック西町南」を開業。
2024年4月より医療法人グッドライフグループを設立。同時にクリニックの拡張工事を行い、生活習慣病や肥満外来以外にも新たに一般内科や通所リハビリテーション機能を備えたクリニックとして体制を整えました。

当院の特徴

① 幅広い疾患への対応と札幌市でも少ない生活習慣病に特化した外来

外科医、救急医としての専門性を基盤にし、生活習慣病や緊急疾患に対する診療を数多く行ってきました。メディカルフィットネスを併設しており、運動と食事を中心に丁寧な外来診療を心掛けております。
電話かオンラインでの予約制のため、受付~会計まで30分以内を目標にスタッフ一同努力しております。

② 充実した在宅医療、自慢のスタッフ

当院では訪問診療だけではなく、訪問看護、訪問リハビリテーションを行っており、通院が困難な患者様に対して医療保険と介護保険を利用したサービスを提供しております。私自身も救急医として、通常の在宅医が困難な処置や急変時の対応を得意としております。
当院の在宅医療の最大の特徴は訪問リハビリテーションです。「脳卒中」「運動器」「心血管」を専門とする多くの理学療法士が所属しており、スタッフの自己研鑽によりほとんどが健康運動指導士や公認パーソナルトレーナーなどの資格を有しております。

③ 積極的な予防医学の実施

当院では一般的な健診はもちろんのこと、該当する方には、医師、保健師、管理栄養士による特定保健指導を行います。積極的支援の対象の方は、併設するメディカルフィットネスを利用し、運動食事プログラムを行います。
また産業医の活動の一環として、企業で生活習慣病を指摘された方の診察や保健指導、集団予防接種を積極的に行っております。
健康教育の普及のために地区センターへの講演会、健康運動教室も定期的に開催しております。

外来紹介

  • 生活習慣病外来
  • 肥満外来
  • 小児肥満外来
  • 睡眠時無呼吸外来
  • 禁煙外来
  • 頭痛外来
  • アレルギー外来
  • 各種ワクチン接種

ご予約はこちらから

関連記事

  1. 女性に多いコレステロール上昇の原因とは?更年期との関係も解説

  2. ヒートショックと転倒の予防法とは?中高年・高齢者が気をつけたいポイント

  3. 健康診断で「高血圧」と言われたら?企業健診後にすぐやるべき対応とは

Google map

PAGE TOP
PAGE TOP