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肥満症

肥満指導に使える!保護者説明会で伝えるべき3つの視点

~子どもたちの健康を守るために、いま大人ができること~

「うちの子、最近ぽっちゃりしてきたけど、成長の一環だと思っていた」

「運動不足は感じているけど、どうやって改善すればよいかわからない」

「保健だよりに『肥満傾向』と書かれていたけど、病院に行くべきか迷う」

このような声は、学校健診や保護者説明会などでしばしば耳にします。近年、子どもの肥満は単なる見た目の問題ではなく、将来の生活習慣病やメンタル面の健康にも大きな影響を及ぼすことが明らかになっています。

今回は、札幌市西区のグッドライフクリニック西町南より「肥満指導に使える!保護者説明会で伝えるべき3つの視点」をテーマに、現場で活用できる内容をお届けいたします。

視点①:そもそも「肥満」とは何か?

肥満とは、単に体重が重いことではなく、体に脂肪が過剰に蓄積された状態を指します。医学的には「BMI(Body Mass Index)」という指標を用いて評価されます。

小児では年齢や性別によって基準が異なるため、文部科学省の定める「肥満度」を活用します。これは「標準体重」と実際の体重の差から算出され、肥満度が20%以上になると「肥満傾向」と判定されます。

子どもの肥満は将来のリスクに直結

・思春期以降に高血圧、脂質異常症、2型糖尿病などを発症するリスクが高くなります。
・小児期に肥満であった子どもは、成人後も肥満である可能性が高いとされています(追跡調査で約8割以上が持ち越すという報告も)。
・体型がコンプレックスとなり、自己肯定感の低下や学校生活への影響も指摘されています。

視点②:肥満の背景にある「生活習慣」を見直そう

子どもの肥満は遺伝だけが原因ではありません。日々の生活習慣、特に「食事」「運動」「睡眠」の3要素が密接に関係しています。

食事のポイント

・朝食を抜かない(朝食を抜くと昼食でのドカ食いや血糖の急上昇につながります)
・清涼飲料水やお菓子の頻度をチェック(週に何回?無意識に摂っていませんか?)
・野菜・果物を十分に摂る(1日350gを目標に)

運動のポイント

・1日60分以上の中強度運動(速歩、外遊び、自転車など)を推奨
・スクリーンタイム(スマホ、タブレット、テレビなど)は1日2時間以内が理想
・家族で一緒に体を動かす工夫(休日の公園遊びやストレッチなど)

睡眠のポイント

・小学生は9~11時間、中高生でも8時間以上が目安
・寝る前1時間はブルーライトを避ける
・就寝・起床時間をできるだけ一定に保つ

視点③:保護者が「正しく知って、寄り添うこと」が一番の支援

肥満指導において、子どもを責めたり、「痩せなさい」と一方的に伝えることは逆効果です。必要なのは、家庭での前向きな声かけと、家族全体での生活改善の意識です。

子どもとの接し方のポイント

・「一緒に運動しよう」「今週は野菜を1品多くとってみよう」と共に取り組む姿勢
・見た目や体重にばかり注目せず、「よく噛んで食べられたね」「公園でいっぱい走れたね」と行動を褒める
・短期間での体重減少を目指すのではなく、「健康的な生活習慣を身につける」ことがゴール

医療機関との連携も重要

「肥満傾向」と指摘されただけではすぐに病院に行く必要はありませんが、次のような場合は一度小児科などで相談してみましょう:

・急激に体重が増えている
・いびきをかく、日中に強い眠気がある
・学校健診で血圧や脂質異常を指摘された

医療機関では、血液検査や内臓脂肪の評価を含め、生活習慣改善のアドバイスを受けられます。当院でも必要に応じて専門機関と連携し、保護者の不安に寄り添った生活習慣に関する支援や情報提供を行っています。

まとめ ~いま始める「家族全体の健康づくり」~

子どもの肥満は、生活の中でのちょっとした習慣が積み重なって起きることが多いです。成長期は生活習慣を見直す絶好のチャンスです。

今日お伝えしたかったことは

  1. 肥満は将来の病気のリスクとなるが、早期の対応で改善が期待
  2. 食事・運動・睡眠を「家族みんなで」見直すことが大切
  3. 子どもが前向きに取り組めるように、医療機関とも連携しながら支援する

当院でも生活習慣や成長に関する相談を随時受け付けております。体重のこと、運動不足のこと、食事のこと、どんなことでも構いません。気になることがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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