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肥満症

学校医が見る!肥満傾向のあるお子さんに共通する生活習慣とは?

「うちの子、最近ぽっちゃりしてきたけど大丈夫かな?」

「体育の後すぐに疲れてしまって心配」

「健診で“肥満傾向”と書かれていたけど、病院に行くべき?」

現代の小中学生において、「子どもの肥満」はますます重要な課題となっています。特に北海道のように冬場の活動量が低下しやすい地域では、体重増加や生活習慣の乱れが目立つケースも少なくありません。

今回は札幌市西区のグッドライフクリニック西町南より、「学校医の立場から見た肥満児童に共通する生活習慣」についてご紹介いたします。

肥満児童の実態 ― 全国的にも増加傾向に

厚生労働省の統計によると、近年、小学生・中学生ともに「肥満傾向のある子ども(※標準体重の120%以上)」の割合は年々増加傾向にあります。特に新型コロナウイルス感染症拡大以降、運動不足や生活リズムの乱れによって体重が増加したお子さんが多いという報告もあります。

では、実際に私たち学校医が健診を通して見えてくる“共通点”とはどのようなものなのでしょうか?

共通する生活習慣①:朝食を抜いている

健診時の問診で特に目立つのが「朝食を食べていない」もしくは「甘い飲み物だけを摂っている」という子どもたちの存在です。

朝食を抜くとどうなる?

・午前中の集中力が低下
・空腹による間食が増える
・昼食をドカ食いして血糖値が急上昇

朝食を抜いた結果、昼過ぎから夕方にかけて急激にカロリーを摂取しがちになり、体脂肪が蓄積しやすくなります。また、代謝リズムも乱れて「太りやすい体質」を作る原因にもなります。

共通する生活習慣②:間食の内容が高カロリー

スナック菓子、菓子パン、炭酸飲料など、脂質・糖質が高い食品を日常的に摂っているケースが非常に多いです。とくに部活動や塾の帰りに「手軽に買える・すぐ食べられる」食品を選んでいる傾向があります。

特に注意が必要な食品例

  • ジュース類(1本で角砂糖10個以上相当)
  • 市販の菓子パン(1個で400kcalを超えることも)
  • カップ麺(塩分過多+油分過多)

保護者の方が「子どもが喜ぶから」「忙しいから」といった理由で常備している食品が、肥満の要因となっているケースもあります。

共通する生活習慣③:運動不足

「体育は好きだけど、家ではゲームばかり」という子どもが多く見られます。

特に冬場の北海道では外で遊ぶ機会が少なく、屋内での活動も限られてしまいます。これにより1日の消費カロリーが低く、肥満傾向が強まりやすくなります。

対応の工夫

  • 家の中でできる運動(ダンス動画や体操など)
  • 学校の登下校を歩く
  • 週末は一緒に散歩や公園へ

1日20~30分の軽い運動でも、続けることで大きな違いが生まれます。

共通する生活習慣④:夜更かし・睡眠不足

肥満傾向のあるお子さんの多くに共通するのが「睡眠時間の短さ」です。

夜遅くまでスマートフォンやテレビ、ゲームに夢中になり、就寝時間が遅くなっている子どもが増えています。

睡眠不足が肥満を引き起こす理由

  • ホルモンバランスが乱れる(食欲増進ホルモン「グレリン」が増加)
  • 疲れやすくなり運動量が減少
  • 夜食の習慣がつきやすい

特に小学生で「22時以降に寝ている」場合は要注意です。成長ホルモンの分泌にも影響し、体脂肪がたまりやすくなるので21~22時頃には眠れると良いです。

生活改善の第一歩は「家庭での声かけ」

学校健診で「肥満傾向あり」と指摘された場合、まずは家庭で生活を振り返ってみてください。

  • 毎日3食食べていますか?
  • 間食は必要以上になっていませんか?
  • 夜は何時に寝ていますか?
  • 家族で一緒に体を動かしていますか?

一つひとつの習慣を見直すことが、肥満の予防・改善につながります。

肥満は「病気の入り口」

肥満そのものがすぐに病気を引き起こすわけではありません。しかし、肥満を放置すると以下のような疾患リスクが高まります。

  • 高血圧
  • 高脂血症
  • 2型糖尿病
  • 肝機能異常(脂肪肝など)
  • 睡眠時無呼吸症候群

さらに、「いじめ」や「自己肯定感の低下」など心理的影響も無視できません。肥満は「体の問題」であると同時に、「心の問題」にもつながりやすいのです。

当院でも生活習慣改善のサポートを行っています

グッドライフクリニック西町南では、お子様の健診後フォローや生活指導にも力を入れております。

  • 肥満傾向児への栄養相談
  • 家庭でできる運動メニューの提案
  • 保護者向けの食事指導
  • 必要に応じた専門医への紹介

特に「本人は太っている自覚がない」「学校健診で初めて知った」という方は、医療機関での早期対応がおすすめです。

まとめ ~子どもの健康は家庭の習慣から~

今回は「肥満児童に共通する生活習慣」について、学校医としての現場の視点からお話ししました。

肥満は「将来の生活習慣病の入口」とも言われ、放置しておくと大人になってからの健康リスクが高まります。しかし、早期に気づき、家庭全体で取り組むことで予防・改善は十分に可能です。

「最近ちょっと体重が気になるな」と思ったら、まずは食事・睡眠・運動の生活習慣をチェックしてみましょう。気になることがあれば、いつでも当院へご相談ください。

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