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糖尿病

糖尿病でも痩せられる!薬の正しい使い方と効果的なダイエット法を医師が解説

糖尿病と体重管理の重要性

糖尿病は単なる血糖値の病気ではなく、生活習慣全体に関わる慢性疾患です。特に体重管理は、糖尿病の発症予防だけでなく、進行の抑制や合併症の予防にも直結しています。

なぜ糖尿病患者は太りやすいのか?

糖尿病患者が太りやすい理由は、インスリン抵抗性により、体内の糖がエネルギーとして使われず脂肪として蓄積されやすくなるからです。また、一部の薬が食欲を増進させたり、血糖の急上昇・急降下が過食を誘発することもあります。

肥満と血糖コントロールの関係

肥満が進むと、インスリンの効きが悪くなり、さらに血糖コントロールが困難になります。つまり、痩せること自体が糖尿病の改善につながるのです。個人差はありますが、体重を5~10%落とすだけでも、インスリン感受性が改善され、薬の量を減らせることもあります。

痩せるために必要な基本戦略

糖尿病のある方が痩せるためには、単なる「食事制限」や「運動」では不十分です。血糖値の動きを理解し、それに合わせた生活を送ることがポイントになります。

カロリー制限だけでは不十分

よくある誤解が「カロリーを減らせば痩せる」というもの。しかし、糖尿病の人は糖質の摂り方や食べるタイミングによってインスリン分泌が変動しやすく、むしろ血糖が不安定になり、逆効果になることもあります。

糖質とインスリンの関係を理解する

糖質を摂取すると血糖値が上がり、インスリンが分泌されます。このインスリンが脂肪を溜め込む作用を持つため、高血糖+高インスリンの状態が続くと太りやすいのです。よって、糖質の量だけでなく質や食べる順番にも注意が必要です。

糖尿病治療薬と体重減少の関係


糖尿病薬の中には、体重増加を招くタイプと、逆に体重減少を促すタイプがあります。ここを理解して使い分けることが重要です。

体重が減るタイプの糖尿病薬とは

以下のような薬は、体重減少に寄与することが知られています

SGLT2阻害薬

尿に糖を出すことでカロリーを排出し、減量効果もある

GLP-1受容体作動薬

食欲を抑える効果があり、体重減少を期待できる

GLP-1受容体作動薬の注目度

近年注目されているのがGLP-1受容体作動薬(例:マンジャロ、オゼンピック、トルリシティ)。これらは食欲を自然に抑制し、食べ過ぎを防ぐ効果があります。しかも血糖コントロールも良好に保てるため、ダイエットと治療を同時に達成できる点が魅力です。
ただし、副作用(吐き気・便秘など)や価格面の課題もあり、医師の管理のもとで使用する必要があります。

痩せるための食事と運動の実践方法

薬だけでなく、生活習慣の改善があってこそ本当の効果が得られます。以下に具体的な方法を示します。

糖尿病患者に適した食事メニュー


・低GI食品(玄米、全粒粉パン、豆類)を選ぶ

食物繊維を先に摂る(野菜→主食)ことで血糖値の急上昇を防ぐ

・間食はナッツやゆで卵など高たんぱく・低糖質に切り替える

これらを意識することで、血糖の安定とともに自然と体重も落ちやすくなります。

安全で継続できる運動とは

おすすめは以下のような低負荷・中強度の有酸素運動です
毎日30分のウォーキング

自宅でできるスクワットや体幹トレーニング

食後に10分だけの軽いストレッチや散歩

血糖値のピークは食後1~2時間と言われているため、食後すぐの軽い運動が特に効果的です。

医師からのアドバイス

糖尿病で痩せるためには、単に「体重を落とす」だけでなく、血糖を安定させながら、継続可能な方法で行うことが最も重要です。

薬に頼りすぎず生活改善が鍵

GLP-1作動薬など効果的な薬もありますが、それだけでは根本解決になりません。食事、運動、睡眠、ストレス管理といった総合的な生活改善が、糖尿病治療の土台となります。

モチベーション維持のコツ

短期の成果を求めず、「1ヶ月に1kgの減量」など現実的な目標を持つことが大切です。また、体重よりも血糖値やHbA1cの変化に注目することで、モチベーションも維持しやすくなります。

まとめ

糖尿病患者が安全に痩せるためには、「薬」「食事」「運動」の三本柱が不可欠です。中でも、GLP-1受容体作動薬など、体重減少を助ける薬を正しく使いながら、低GI食品や食事順の工夫、軽い運動の習慣を取り入れることで、健康的に減量が可能になります。
医師の管理のもとで適切に治療を続けることが、将来の合併症予防やQOL向上に繋がります。

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