
「うちの子、最近ちょっと太ってきた気がするけど大丈夫?」
「体育の時間についていけないみたいで、心配…」
近年、小児の肥満が増加していることが問題視されており、肥満が将来の生活習慣病につながるだけでなく、運動機能の低下にも深く関係していることが明らかになってきました。
今回は札幌市西区のグッドライフクリニック西町南より、「運動器検診でわかる!小児肥満と運動機能の関係」について、保護者の皆さまにもわかりやすくお伝えしていきます。日常生活に役立つ知識として、ぜひご覧ください!
小児肥満は「見た目」だけの問題ではない
小児肥満とは、成長期の子どもにおいて体脂肪が過剰に蓄積された状態のことを指します。文部科学省の定める「肥満度」の基準では、標準体重に対して+20%以上の場合に「肥満」と判定されます。
しかし肥満は「太っているかどうか」だけで判断されるものではありません。肥満の状態が続くことで以下のような問題が起こる可能性があります
- 関節や骨への過剰な負担(膝や足首の痛み)
- 運動能力の低下(転びやすい、すぐ疲れる)
- 呼吸機能の低下(いびき、無呼吸)
- 自尊心の低下やいじめの原因となるケースも
こうした影響が積み重なることで、心身の発達や社会性の形成にも悪影響を与える可能性があります。
運動器検診でわかることとは?
「運動器検診」は、成長過程の子どもたちの身体機能をチェックし、将来の障害リスクを早期に発見するために行われるものです。最近では全国の小中学校でも導入が進んでおり、次のような内容を確認します。
- 姿勢のチェック(側弯、猫背など)
- 関節の可動域(関節が硬い、動きが悪いなど)
- 筋力と柔軟性のバランス
- 歩行や走行の様子(左右のバランス)
この検診で「運動器の異常」が見つかった場合、早期に整形外科などの医療機関で評価・指導を受けることが推奨されます。特に肥満児では筋力と柔軟性のアンバランスが顕著なことが多く、成長痛やスポーツ障害のリスクが高いことが報告されています。
小児肥満と運動機能の密接な関係
肥満が子どもの運動機能に与える影響は想像以上に大きいものです。以下のような変化が見られることがよくあります。
1. 筋力の不均衡
肥満の子どもは体重が重いために体幹や下肢の筋肉にはある程度の筋力があるように見えますが、バランスをとるための細かい筋力や俊敏性に欠ける傾向があります。走る、ジャンプする、方向転換するなどの動作が苦手になり、運動嫌いにつながります。
2. 関節への負担
体重が増加すると、特に膝関節や足関節への負荷が増えます。これが痛みや成長軟骨の障害(オスグッド病、踵骨骨端症など)につながることもあり、痛みを避けるためにさらに動かなくなるという悪循環に陥ることもあります。
3. 姿勢・柔軟性の問題
内股歩き、猫背、反り腰などの姿勢の問題が、運動のパフォーマンスや持久力を著しく低下させる要因になります。柔軟性の不足もケガの原因となります。
「うちの子、ちょっと太め?」と思ったら
肥満かどうかを自己判断するのは難しいかもしれませんが、以下のようなサインがあれば一度医療機関にご相談ください。
- 肥満度が+20%を超えている
- 長時間歩いたり走ったりできない
- 体操座りや正座がつらそう
- 友達と遊ぶとすぐに疲れてしまう
- 運動会などで転びやすい
これらの兆候が見られる場合、医師の指導のもとで適切な体重管理と運動指導を行うことが大切です。
ご家庭でできる運動機能改善のポイント
家庭でできる対策としては、以下のような取り組みが有効です。
● 毎日20〜30分の簡単な運動
テレビを見ながらのストレッチ、親子での散歩、軽い体操などで運動習慣を作りましょう。
● ゲーム感覚の運動を取り入れる
ボール遊び、縄跳び、バランスボールなど、楽しめる工夫が大切です。
● 姿勢や歩き方を意識する
姿勢のチェックは意外と効果的です。スマホの使いすぎや長時間のゲームも、姿勢の乱れに影響します。
● 食事の見直し
運動だけでなく、間食・ジュースの見直し、バランスの良い食事も欠かせません。
医療機関と連携した早期サポートを
小児肥満と運動機能の問題は、早期発見と適切な介入によって改善が期待できます。当院では、成長期の運動器検診の結果に基づいたアドバイスや、必要に応じて専門医との連携も行っています。
「少し気になる」「検診で要再検になった」など、どんな小さな不安でも構いません。ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
- 小児肥満は運動機能の低下を引き起こしやすい
- 運動器検診で早期にリスクを発見できる
- 家庭での運動習慣と食生活の見直しが重要
- 医療機関と連携して、無理なく続ける支援を
お子さまの将来の健康のために、「いま」からできることを始めてみませんか?
以上、「運動器検診でわかる!小児肥満と運動機能の関係」でした。今後も札幌市西区グッドライフクリニック西町南から、地域の皆さまの健康に役立つ情報を発信していきます。週2回の更新を予定しておりますので、ぜひチェックしてみてください!
院長紹介
医療法人グッドライフグループ/グッドライフクリニック西町南
理事長/院長 野呂昇平(のろしょうへい)
旭川医科大学卒業
- 日本救急医学会 救急科専門医
- 日本産業衛生学会 産業衛生専攻医
- 日本脳神経外科学会 専門医
- 日本脳神経血管内治療学会 専門医
- 日本脳卒中学会 専門医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 日本医師会認定産業医
- 健康運動指導士
- JATEC インストラクター
- ICLS認定インストラクター

ご挨拶
グッドライフクリニック西町南の野呂昇平と申します。
脳神経外科医として多くの手術症例や研究を経て、救急科専門医として札幌孝仁会記念病院(旧北海道大野記念病院)で西区や手稲区を中心に救急症例を診てきました。
2021年8月に現在の西町南に生活習慣病や在宅医療を中心に行う「グッドライフクリニック西町南」を開業。
2024年4月より医療法人グッドライフグループを設立。同時にクリニックの拡張工事を行い、生活習慣病や肥満外来以外にも新たに一般内科や通所リハビリテーション機能を備えたクリニックとして体制を整えました。
当院の特徴
① 幅広い疾患への対応と札幌市でも少ない生活習慣病に特化した外来
外科医、救急医としての専門性を基盤にし、生活習慣病や緊急疾患に対する診療を数多く行ってきました。メディカルフィットネスを併設しており、運動と食事を中心に丁寧な外来診療を心掛けております。
電話かオンラインでの予約制のため、受付~会計まで30分以内を目標にスタッフ一同努力しております。
② 充実した在宅医療、自慢のスタッフ
当院では訪問診療だけではなく、訪問看護、訪問リハビリテーションを行っており、通院が困難な患者様に対して医療保険と介護保険を利用したサービスを提供しております。私自身も救急医として、通常の在宅医が困難な処置や急変時の対応を得意としております。
当院の在宅医療の最大の特徴は訪問リハビリテーションです。「脳卒中」「運動器」「心血管」を専門とする多くの理学療法士が所属しており、スタッフの自己研鑽によりほとんどが健康運動指導士や公認パーソナルトレーナーなどの資格を有しております。
③ 積極的な予防医学の実施
当院では一般的な健診はもちろんのこと、該当する方には、医師、保健師、管理栄養士による特定保健指導を行います。積極的支援の対象の方は、併設するメディカルフィットネスを利用し、運動食事プログラムを行います。
また産業医の活動の一環として、企業で生活習慣病を指摘された方の診察や保健指導、集団予防接種を積極的に行っております。
健康教育の普及のために地区センターへの講演会、健康運動教室も定期的に開催しております。
外来紹介
- 生活習慣病外来
- 肥満外来
- 小児肥満外来
- 睡眠時無呼吸外来
- 禁煙外来
- 頭痛外来
- アレルギー外来
- 各種ワクチン接種

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生活習慣病のこと、お気軽にご相談ください。



