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10歳でメタボ予備軍?小児メタボリックシンドロームのリスクとは

「うちの子、最近ちょっとぽっちゃりしてきたかも…」

「小学生なのに血液検査で異常が出た」

「成長期だからそのうち痩せるよね?」

こういったお悩みやご相談を、最近保護者の方からいただく機会が増えてきました。かつては「中年男性の問題」と考えられていたメタボリックシンドロームですが、今では子どもでも関連する症状がみられることがあります。

今回は札幌市西区のグッドライフクリニック西町南より、「小児メタボリックシンドローム」をテーマに、基本的な知識、リスク、そして日常生活で気をつけたいポイントまでをわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください!

小児メタボとは?大人のメタボとどう違う?

■ そもそも「メタボリックシンドローム」とは?

メタボリックシンドローム(通称メタボ)とは、内臓脂肪型肥満を背景に、高血糖、高血圧、脂質異常などの生活習慣病が重なっている状態を指します。これらが進行すると、動脈硬化が進み、将来的に心筋梗塞や脳卒中といった重大な疾患につながるリスクが高まる可能性があります。

■ 子どもにもあるの?それって何歳くらいから?

最近では、10歳前後の小児でも、内臓脂肪の蓄積や血圧・血糖・脂質の異常がみられるケースも報告されています。

これは、「小児メタボリックシンドローム」として注目されており、以下のような要素が重なるとリスクが高いとされています。

  • 肥満(特に内臓脂肪型)
  • 血圧の高値(小児の基準で上が135mmHg以上など)
  • 中性脂肪の増加、HDLコレステロールの低下
  • 空腹時血糖の高値(100mg/dL以上など)

小児メタボの原因は?親世代の生活習慣が影響する?

■ 原因は1つではなく「生活習慣の積み重ね」

小児メタボの背景には以下のような要因が複雑に絡み合っています。

  • 食生活の乱れ(高カロリー・高脂肪・高糖質な食品の摂取)
  • 運動不足(長時間のテレビ・ゲーム・スマホ使用)
  • 睡眠不足(夜更かしの習慣)
  • 家庭の生活環境(家族全体の生活リズム・食習慣)

たとえば、朝食を抜いている、夜遅くまで起きている、休日は屋内で座って過ごしているといった習慣は、知らないうちに子どもの体に影響を与えています。

また、親の生活習慣や体型も大きなリスク因子とされています。家族全体で生活習慣を振り返り、見直すことが予防の第一歩です。

小児メタボで何が問題になるのか?

■ 子どものうちから動脈硬化が始まる?

小児期のメタボ状態を放置すると、すでに血管に変化が起きている可能性があります。近年の研究では、小学生の段階で「血管の硬さ」や「内皮機能の低下」など血管の状態にも変化がみられることが報告されています。

また、以下のようなリスクが指摘されています。

  • 将来的な2型糖尿病の発症
  • 高血圧症・脂質異常症の慢性化
  • 思春期の自尊心の低下・心理的な問題
  • 成人後の心血管疾患・脳卒中リスクの増加

つまり、「今の体型や生活習慣が将来の健康に影響を与える可能性がある」ということを、私たち大人がしっかり認識することが重要です。

小児メタボを防ぐためにできること

■ 家庭でできる対策は?

以下の5つのポイントを意識してみましょう。

  1. バランスの良い食事

 - 野菜を増やす、揚げ物やスナック菓子を減らす
 - ジュースや甘い飲み物ではなく、水やお茶を選ぶ
 - 食事はゆっくり、よく噛んで食べるように促す

  1. 1日60分以上の運動を心がける

 - まずは30分以上、できれば60分以上の通学や遊びを「運動」として見直す
 - 家族で一緒に散歩をする習慣を作る

  1. 睡眠リズムの確保

 - 小学生なら21時~22時には就寝を目指す
 - スマホやテレビの「寝る前使用」は極力控える

  1. 定期的な健康チェック

 - 学校や自治体の健康診断の結果をしっかり確認する
 - 気になる場合は医療機関での血液検査や生活指導を受ける

  1. 「ダイエット」ではなく「生活改善」

 - 子どもに無理な制限を強いるのではなく、家族全体で生活を整えることが大切です。成人の場合はカロリー計算を行いますが、小児の場合は生活習慣を改善することで自然と標準体型に近づけることができます。家族全体の食生活、運動習慣が大きく影響するため、家族全体で取り組む必要があります。

医療機関でできること

小児メタボの可能性がある場合は、医療機関で以下のような対応が可能です。

  • 血液検査による脂質・血糖の評価
  • 成長曲線を基にした体格・肥満度の評価
  • 医師、保健師、管理栄養士による食事指導(必要に応じて)
  • 生活習慣改善に向けたカウンセリング

当院でも、小児の生活習慣病予防や早期対応に取り組んでおり、必要に応じて学校やご家庭と連携しながら支援を行っています。

まとめ ~子どもの将来のために「いま」できることを~

  • 小児メタボは決して他人事ではありません
  • 小学生の段階から「生活習慣病予備軍」となっている子どもが増えています
  • 家族全体で生活を見直し、「予防」を始めることが何よりも大切です

成長期の子どもにとって、今の生活習慣が未来の健康に関わると考えられています。将来の病気を防ぐためにも、食事・運動・睡眠の見直しを家族全体で取り組んでいきましょう。

当院では、健診結果を踏まえた相談や生活指導も行っておりますので、お子さまの健康が気になる方はお気軽にご相談ください。

今後も週1〜2回のペースで健康に関する情報を発信してまいります。次回のテーマもぜひお楽しみに!

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