「今年すでにインフルエンザにかかったけど、もうワクチンは打たなくていいのでは?」
「インフルエンザに一度かかれば、しばらくはかからないと思っていた」
そんなご質問を外来でもよく耳にします。実際にインフルエンザにかかった後のワクチン接種は必要なのでしょうか?本日は札幌市西区のグッドライフクリニック西町南より「インフルエンザにかかった後でもワクチン接種は必要か?」というテーマでお届けします。
目次
インフルエンザにかかったら、もうかからない?
「一度インフルエンザにかかったら、そのシーズンはもうかからない」と思っている方も多いのですが、必ずしもそうとは限りません。
実はインフルエンザは“複数の型”が存在します
インフルエンザウイルスには主にA型、B型、C型の3種類があり、そのうちA型とB型が季節性インフルエンザとして毎年流行します。
- A型インフルエンザは「H1N1」「H3N2」など複数の亜型があり、年によって流行する型が異なります。
- B型インフルエンザは「山形系統」と「ビクトリア系統」の2系統が存在します。
つまり、仮にA型インフルエンザにかかったとしても、その年にB型が流行すれば再び感染する可能性は十分にあるのです。
すでにかかった後でも打つ意味はあるの?
答えは「あります」
厚生労働省の見解では、一度季節性インフルエンザに感染した場合、ある程度の免疫ができるため、重症化リスクが下がり、ワクチン接種は必ずしも必要になりません。しかし接種したほうがメリットも大きく下記の理由があります。
1. 他の型への感染予防
たとえばA型にかかった後、B型が地域で流行しはじめた場合、ワクチンを接種していなければ再感染のリスクがあります。
2. 重症化を防ぐ
すでに感染した型であっても、抗体が十分でない場合や高齢者・持病のある方では、再感染による重症化のリスクを減らすことができます。
3. 集団感染を防ぐ
家庭や職場、学校などでの集団感染を防ぐためにも、自身の感染防止・感染拡大防止の意味での接種は有効です。
インフルエンザ感染後、どのくらいでワクチン接種できる?
基本的には症状が完全に落ち着いた後であれば接種可能です。
- 発熱がなくなり、全身状態が回復している
- 医師の診察で問題がないと判断された
これらを満たしていれば、インフルエンザ罹患後1~2週間以内でも接種が可能です。
ただし、ワクチン接種には個人差があるため、接種のタイミングについては主治医と相談することをおすすめします。
接種するべき人は?
インフルエンザワクチンは、以下のような方に特に推奨されています。
- 65歳以上の高齢者
- 糖尿病、高血圧、心臓疾患などの基礎疾患を持つ方
- 妊娠中の方
- 乳幼児や高齢者と同居している方
- 医療・介護従事者
これらの方々は重症化のリスクが高く、また周囲への感染拡大を防ぐ意味でも、毎年の接種が強く推奨されています。
よくある質問
Q. ワクチンは毎年打たないといけませんか?
A. インフルエンザウイルスは毎年変異するため、昨年のワクチンでは効果が期待できません。その年の流行株に対応したワクチンを毎年接種する必要があります。
Q. ワクチンでインフルエンザにかかることはありますか?
A. 使用されているワクチンは「不活化ワクチン」のため、ウイルスそのものが含まれておらず、感染は起こりません。一部の副反応として発熱や倦怠感が出ることがありますが、一過性です。生ワクチンの「フルミスト」の場合、わずかながら罹患する可能性があります
Q. 子どもでもワクチンを打った方が良い?
A. 特に保育園・幼稚園・小学校などで集団生活を送る子どもには、周囲への感染防止の観点からも重要です。13歳未満の子どもは2回接種が推奨されます。
まとめ
インフルエンザにかかったからといって、もうそのシーズンに安心というわけではありません。
「別の型に再び感染するリスクがある」
「重症化を防ぐための備えになる」
「周囲への感染拡大を防止できる」
これらの理由から、インフルエンザにかかった後でもワクチン接種は意味があります。
体調が回復したら、医療機関での相談を行い、必要に応じてワクチン接種を受けましょう!



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