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ヒートショックと転倒の予防法とは?中高年・高齢者が気をつけたいポイント

「寒くなってから血圧が不安定」「最近よく転びそうになる」──そんな方は要注意!

北海道では冬になると雪や寒さの影響で、健康リスクが急激に高まります。特に中高年・高齢者の方にとっては、「ヒートショック」や「転倒による骨折」など、命に関わる事態にも発展しかねません。

今回はグッドライフクリニック西町南より、「冬の健康リスク」とその対策をテーマにまとめました。ぜひ最後までご覧ください!

ヒートショックとは?突然の寒暖差が招く血圧の急変

「暖かい部屋から寒い浴室に移動してふらついた」「冬のお風呂で倒れそうになった」——このような経験はありませんか?

● ヒートショックの原因

ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が大きく変動し、失神や心筋梗塞、脳卒中などを引き起こす現象です。特に次のような場面で起こりやすくなります。

  • 暖かいリビング → 冷えた脱衣所や浴室への移動
  • 寒い朝に冷たいトイレへ行く
  • 風呂上がりに急に立ち上がる など

このような場面では交感神経が活発になり、血管が収縮し血圧が急上昇。その後、湯船で血管が拡張し急激に血圧が下がるため、心臓や脳に大きな負担がかかります。

● 命を落とすこともあるヒートショック

実際、入浴中の溺死は年間6000人超とされており、9割以上が65歳以上の高齢者です。

「お風呂で倒れて、そのまま発見されなかった…」というケースも少なくなく、冬場の入浴には最大限の注意が必要です。

転倒による骨折も要注意!中高年が冬に最も多く受診するケガとは

「ちょっとした段差で足を取られた」「尻もちをついたら立ち上がれない」——このような転倒は、中高年・高齢者にとって深刻な問題です。

● 冬の北海道は転倒リスクが倍増

雪道や凍結した路面は、若い人でも滑るほど危険です。特に高齢者は筋力やバランス感覚が低下しており、わずかな段差や傾斜でも簡単に転倒します。

● 転倒で多い4大骨折部位

中でも注意が必要なのは、以下の4つの骨折です

  • 大腿骨近位部骨折(足の付け根)
  • 脊椎圧迫骨折(特に腰椎)
  • 上腕骨近位部骨折(腕の付け根)
  • 橈骨遠位端骨折(手首)

特に足の付け根や腰の骨折は、歩行能力を一気に失う原因となり、そのまま介護が必要な生活に移行するリスクも

ヒートショックも転倒も、「防げる」リスクです!

● ヒートショックの予防法

北海道では住宅の断熱性が高く、浴室暖房などの設備が整っていることが多いですが、それでも次のポイントは徹底しましょう。

  • 入浴前に脱衣所・浴室をしっかり暖める
  • 湯温は41℃以下に設定する
  • 長風呂を避けて10分以内に
  • 飲酒後や体調不良時の入浴は避ける
  • 入浴前後に水分補給を行う
  • 家族に声をかけてもらう(見守り)

特に高血圧・動脈硬化・心疾患のある方は、血圧の変動に敏感なため要注意です。

● 転倒を予防するためにできること

転倒の最大の予防は「筋力の維持と冬の適切な装備」です。

  • 滑りにくい靴を履く
  • 手袋をしてポケットに手を入れない(バランスを崩しやすい)
  • 雪かきなどを急に始めない
  • 下半身を鍛える筋トレ(スクワットなど)
  • 家の中でも運動習慣を

また、「家の中でじっとしている」のは実は逆効果です。冬の運動不足は筋力低下を招き、次の冬にはさらに転びやすくなります

ヒートショックと転倒が招く“その後”の現実

「俺はいいから放っておいてくれ」——そう言っていた方が、実際には“ぽっくり”ではなく、「介護が必要な生活」になる例も珍しくありません。

● 実際のエピソード

高血圧で通院中の70代男性。冬に除雪をしていて足を滑らせ、大腿骨を骨折。入院・手術後も回復が思わしくなく、介助なしでは生活できない体に。数ヶ月後、妻も病気で倒れ、家族による介護が始まる──

誰にでも起こり得る、“普通の生活が一変する瞬間”が、冬には潜んでいます。

健康寿命を延ばすために、今すぐ始めたい3つの対策

① 日々の血圧チェックを習慣に

  • 自宅で朝・夜の2回、血圧を測る
  • 135/85mmHgを超える方は要注意
  • 血圧計をまだお持ちでない方は購入を検討しましょう

② 冬の運動不足を防ぐ

  • 雪が降っても、家の中でできる運動(ラジオ体操、スクワット、かかと上げなど)を取り入れる
  • デイサービスや訪問リハビリの利用も有効

③ 周囲の支援・サービスを利用する

  • 地域包括支援センターに相談
  • 介護予防プログラムの参加
  • 家族に心配をかけないためにも、予防こそ最大の恩返しです

まとめ ~冬を安全に乗り切るために~

  • ヒートショックは「予防可能な事故」です。
  • 転倒も「筋力と意識」で防げます。
  • 冬は運動不足や寒さが健康に影響するため、「見えないリスク」にこそ備えることが重要です。

札幌市西区のグッドライフクリニック西町南では、血圧管理、生活習慣病の治療、転倒予防の相談も行っております。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

院長紹介

医療法人グッドライフグループ/グッドライフクリニック西町南
理事長/院長 野呂昇平(のろしょうへい)

旭川医科大学卒業

  • 日本救急医学会 救急科専門医
  • 日本産業衛生学会 産業衛生専攻医
  • 日本脳神経外科学会 専門医
  • 日本脳神経血管内治療学会 専門医
  • 日本脳卒中学会 専門医
  • 日本医師会認定健康スポーツ医
  • 日本医師会認定産業医
  • 健康運動指導士
  • JATEC インストラクター
  • ICLS認定インストラクター

ご挨拶

グッドライフクリニック西町南の野呂昇平と申します。
脳神経外科医として多くの手術症例や研究を経て、救急科専門医として札幌孝仁会記念病院(旧北海道大野記念病院)で西区や手稲区を中心に救急症例を診てきました。
2021年8月に現在の西町南に生活習慣病や在宅医療を中心に行う「グッドライフクリニック西町南」を開業。
2024年4月より医療法人グッドライフグループを設立。同時にクリニックの拡張工事を行い、生活習慣病や肥満外来以外にも新たに一般内科や通所リハビリテーション機能を備えたクリニックとして体制を整えました。

当院の特徴

① 幅広い疾患への対応と札幌市でも少ない生活習慣病に特化した外来

外科医、救急医としての専門性を基盤にし、生活習慣病や緊急疾患に対する診療を数多く行ってきました。メディカルフィットネスを併設しており、運動と食事を中心に丁寧な外来診療を心掛けております。
電話かオンラインでの予約制のため、受付~会計まで30分以内を目標にスタッフ一同努力しております。

② 充実した在宅医療、自慢のスタッフ

当院では訪問診療だけではなく、訪問看護、訪問リハビリテーションを行っており、通院が困難な患者様に対して医療保険と介護保険を利用したサービスを提供しております。私自身も救急医として、通常の在宅医が困難な処置や急変時の対応を得意としております。
当院の在宅医療の最大の特徴は訪問リハビリテーションです。「脳卒中」「運動器」「心血管」を専門とする多くの理学療法士が所属しており、スタッフの自己研鑽によりほとんどが健康運動指導士や公認パーソナルトレーナーなどの資格を有しております。

③ 積極的な予防医学の実施

当院では一般的な健診はもちろんのこと、該当する方には、医師、保健師、管理栄養士による特定保健指導を行います。積極的支援の対象の方は、併設するメディカルフィットネスを利用し、運動食事プログラムを行います。
また産業医の活動の一環として、企業で生活習慣病を指摘された方の診察や保健指導、集団予防接種を積極的に行っております。
健康教育の普及のために地区センターへの講演会、健康運動教室も定期的に開催しております。

外来紹介

  • 生活習慣病外来
  • 肥満外来
  • 小児肥満外来
  • 睡眠時無呼吸外来
  • 禁煙外来
  • 頭痛外来
  • アレルギー外来
  • 各種ワクチン接種

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