こんな症状があれば認知症?基本的な知識と予防法!
「最近の親が同じことを何回も言うし、忘れっぽい」
「前まで病院に通っていたのに通わなくなった」
「料理や買い物など以前できていたことがうまくできなくなった」
認知症は誰にでも起こりうる病気であり、高齢化社会が進む日本ではますます身近な問題となっています。
今回は札幌市西区のグッドライフクリニック西町南より「こんな症状があれば認知症?」をテーマにお届けしていきます。今回は治療薬の話ではなく、認知症の基本的な知識から予防法、そして認知症になった場合の対応方法までを簡単にまとめたのでぜひご覧ください!
1. 認知症とは?
認知症とは、脳の機能が低下することによって記憶力や判断力が損なわれ、日常生活に支障をきたす状態を指します。中でも最も一般的なのがアルツハイマー型認知症であり、日本の認知症患者の約6割を占めています。
認知症の主な症状
認知症の症状は大きく3つに分類されます。
- 記憶障害:新しい事を覚えられなくなる。昔のことは覚えているが、直近の出来事を忘れてしまう。
- 見当識障害:時間や場所、人に関する感覚が薄れる。「今日は何日?」と聞かれても答えられない。
- 理解・判断力の低下:ATMの操作や買い物の計算など、複雑な作業が難しくなる。
これらの症状が進行すると、日常生活の自立が困難になり、介護が必要になります。
2. 認知症の発症率とリスク要因
《厚生労働省の推計によると、2025年までに65歳以上の約20%が認知症を発症するとされています。(出典:厚生労働省)また、90歳以上の方の約60%が認知症を発症するともいわれています。》これは加齢そのものが最大のリスク要因であることを示しています。
その他のリスク要因として
- 生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症)
- 運動不足
- 喫煙・過度の飲酒
- 社会的孤立(人と会話する機会が少ない)
- 慢性炎症(歯周病など)
これらのリスク因子は、規則正しい生活習慣や社会との関わりを積極的に持つことで《リスクを下げることができる可能性がある》ため、今からでも取り組むことが重要です。
3. 認知症の初期症状
認知症は徐々に進行するため、初期段階での気づきが重要です。
代表的な初期症状
- 同じことを何度も話したり尋ねる
- 物の置き忘れが増え、探し物が多くなる
- 料理や買い物など、以前できていたことに手間取る
- 意欲が低下し、趣味や活動をやめる
- 怒りっぽくなったり、疑い深くなる
4. 認知症の予防法
認知症の進行を遅らせるために、《効果が期待されると研究されている方法》をご紹介します。
《期待される予防法》
- 人との会話を増やす:社会的なつながりを持つことで認知機能の低下を防ぐと考えられています。
- 適度な運動:ウォーキングや軽い筋トレを習慣にする。
- バランスの良い食事:和食や地中海食を中心に、塩分を控えめに。
- 規則正しい生活:睡眠をしっかり取り、生活リズムを整える。
- 禁煙・節酒:喫煙や過度の飲酒は認知症リスクを高める可能性がある。
- 歯周病の改善:口腔内の健康が脳の炎症を抑えると考えられている。
- 難聴の改善:補聴器を活用し、会話の機会を増やす。
5. 認知症になった場合の対応
認知症は避けることが難しい病気ですが、適切な対応をすることで本人も家族もより良い生活を送ることができます。
認知症患者への接し方
- 訂正しない:「さっき食べたでしょ?」ではなく、「お腹が空いたのね」と共感する。
- 焦らせない:ゆっくりとしたペースで接する。
- 環境を整える:物の場所を固定し、混乱を防ぐ。
- 活動を促す:簡単な家事や趣味を続けることで意欲を保つ。
介護保険サービスの活用
認知症になったら早めに地域包括支援センターに相談し、介護申請を行いましょう。
- デイサービス:日中の活動を支援し、社会とのつながりを維持。
- 訪問介護:必要なケアを自宅で受けられる。
- 認知症カフェ:本人や家族が情報交換できる場。
《当院では、認知症の疑いがある方の相談や、診療のご案内が可能です。介護申請についてもご相談いただけますので、お気軽にお問い合わせください。》
まとめ
認知症は加齢とともに誰にでも起こりうるものです。本日伝えたかったことはこの3つです!
- 認知症の症状を理解し、早期に気づくことが重要
- 予防には運動・会話・食事・生活習慣の改善が効果的とされる
- 認知症になっても「自分らしく生きる」ことができる社会を目指す
認知症の方が過ごしやすい社会は、すべての人にとって住みやすい社会です。当院で協力できることがあれば協力します。
以上、「こんな症状があれば認知症?基本的な知識と予防法」でした。今後も週1-2回のペースで情報発信します。
【当院について】
当院は患者さんの内科的治療はもちろんのこと、病気にならないようにする、処方だけに頼らない「予防医学」に注力したクリニックです。
併設したメディカルフィットネスジムと協力して、診察以外の時間も患者さん、利用者さんに付き添い、日常生活に溶け込んだ医療を提供します。
〜外来紹介〜
・生活習慣病外来
・肥満外来
・睡眠時無呼吸外来
・禁煙外来
・頭痛外来
・アレルギー外来
・各種ワクチン接種
【医師紹介】 野呂 昇平
【各種資格】
・救急科専門医
・産業衛生専攻医
・脳神経外科専門医
・脳卒中専門医
・脳血管内治療専門医
・日本医師会認定健康スポーツ医
・産業医
・健康運動指導士
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