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健康診断だけでは不十分?脳ドックで見つかる隠れ病気とは【脳卒中専門医監修】

「脳ドックで何がわかるんですか」
「費用は高いんですか」
「もし病気が見つかったら怖いから受けたくない」

私は臨床研究をやっていた時は何度かMRI検査を受けたことはありますが、撮り始めるまでは結構緊張します。なぜかというと閉所恐怖症ではないのですが、他の部位の検査と違い、動かないように頭にフレームをするため閉塞感があるためです。しかし撮り始めると意外と心地よく、20-30分の検査の間、思わず寝てしまいそうになります。

本記事は「健康診断だけでは不十分?脳ドックで見つかる隠れ病気とは」をテーマに記事を作成しました。ぜひ最後までご覧ください!

健康診断と脳ドックの違い

多くの人が毎年の健康診断を受けていますが、脳の健康については十分にチェックされていないのが現状です。一般的な健康診断では、血液検査や血圧測定、心電図、胸部レントゲンなどが行われます。しかし、これらの検査では脳内の異常を直接評価することはできません。
一方で、脳ドックはMRIやMRAといった画像診断を用いて脳の状態を詳しく調べる検査です。健康診断では異常なしと判断されても、実は脳内に危険な病気が潜んでいることがあります。特に、無症状の脳梗塞や未破裂脳動脈瘤などは、健康診断では見つけられません。
では、具体的に脳ドックでどのような病気が発見できるのか、詳しく見ていきましょう。

脳ドックで見つかる主な隠れ病気

無症候性脳梗塞

無症候性脳梗塞とは、自覚症状がない小さな脳梗塞のことです。健康診断の血液検査で動脈硬化のリスクが指摘されることはありますが、実際に脳にダメージがあるかどうかはわかりません。無症候性脳梗塞を放置すると、将来的に脳卒中(脳梗塞や脳出血)のリスクが高まります。

未破裂脳動脈瘤

脳動脈瘤とは、脳の血管の一部が膨らんでこぶ状になったものです。破裂すると「くも膜下出血」となり、命に関わる危険な状態になります。 未破裂の段階で発見できれば、予防的な治療や経過観察が可能です。

脳腫瘍

脳腫瘍は良性と悪性がありますが、早期に発見できれば治療の選択肢が広がります。 特に、良性の腫瘍であっても大きくなると神経を圧迫し、頭痛や視力障害を引き起こすことがあります。

正常圧水頭症

高齢者に多い病気で、脳脊髄液が過剰にたまることで歩行障害、認知機能の低下、尿失禁などの症状を引き起こします。アルツハイマー型認知症と間違われることがありますが、適切な治療を受けると改善する可能性があります。

頸動脈狭窄症

頸動脈(けいどうみゃく)は脳に血液を送る大切な血管です。動脈硬化によって血管が狭くなると、脳梗塞のリスクが高まります。脳ドックでは頸動脈エコー検査を行い、血流の状態を確認することができます。

脳ドックを受けるべき人とは?


脳ドックはすべての人に有益ですが、特に以下のような人は受けたほうがよいでしょう。
・高血圧・糖尿病・脂質異常症のある人
→ これらの疾患は動脈硬化を引き起こし、脳卒中のリスクを高めます。
・ 家族に脳卒中の既往歴がある人
→ 遺伝的な要因が関係する場合があるため、早めの検査が推奨されます。
・ 喫煙習慣がある人
→ 喫煙は動脈硬化を進行させ、脳卒中やくも膜下出血のリスクを高めます。
・ 50歳以上の人
→ 加齢とともに脳の病気のリスクは高まるため、定期的な検査が望ましいです。
・ 慢性的な頭痛やめまいがある人
→ 原因不明の頭痛やめまいは、脳の異常が関係している可能性があります。

脳ドックの検査内容と費用について

脳ドックでは主に以下のような検査が行われます。
MRI(磁気共鳴画像検査) → 脳の構造を詳細にチェック
MRA(磁気共鳴血管画像検査) → 脳の血管の状態を評価

頸動脈エコー → 頸動脈の動脈硬化の程度を調べる

脳ドックの費用

費用は医療機関によりますが、一般的には3万円~5万円程度です。健康保険は適用されず、自費診療となりますが、早期発見によるメリットを考えると価値のある投資といえるでしょう。

早期発見がもたらすメリットと予防策

脳の病気は、発症すると命に関わるものが多いですが、早期発見によって予防や治療が可能です。

早期発見のメリット

✔ 脳卒中やくも膜下出血を予防できる
✔ 病気の進行を遅らせることができる
✔ 治療の選択肢が増える

脳の健康を守るための予防策

✔ 食生活の改善(塩分・脂質を控え、野菜や魚を積極的に摂る)
✔ 適度な運動(ウォーキングやストレッチ)
✔ 禁煙・節酒(特に喫煙はリスクが高い)
✔ 定期的な健康チェック(特に脳ドック)

まとめ

健康診断では血圧や血液検査で全身の状態をチェックできますが、脳の詳細な検査は行われません。そのため、健康診断だけでは見つからない「隠れた脳の病気」を早期に発見するためには、脳ドックの受診が重要です。
特に、脳卒中やくも膜下出血は突然発症し、命に関わるリスクが高いため、未然に防ぐための検査が必要です。脳の健康を守るために、定期的に脳ドックを受けることを検討してみましょう。

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