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糖尿病と食事の関係|なぜ「ダメな食べ物」が重要なのか
糖尿病とは、血液中の血糖(グルコース)の濃度が慢性的に高くなる疾患です。これにはインスリンというホルモンの作用が関わっており、うまく機能しなくなることで血糖がコントロールできなくなります。
その結果、血管障害、視力低下、腎不全などの深刻な合併症を引き起こす恐れがあります。
食事は、糖尿病の予防と管理において極めて重要です。特に、血糖値を急激に上げる食品や脂質の多い食品、精製された炭水化物などは「ダメな食べ物」としてリストアップされることが多いです。
ただし、「絶対食べてはいけない」とするのではなく、「どう付き合うか」がカギです。
この記事では、避けるべき食べ物をランキング形式で紹介しつつ、その理由や代替案も詳しく解説していきます。
糖尿病の人が避けるべき食べ物TOP10
白米・精白パン
GI値が非常に高く、血糖値を急上昇させます。ゆっくり噛んで食べるなどの工夫が必要です。
清涼飲料水(ジュース・炭酸飲料)
砂糖が多く、液体のため吸収が早く血糖を一気に上げます。無糖飲料への切り替えを。
スナック菓子(ポテチなど)
トランス脂肪酸や添加物が多く、血糖コントロールを乱します。できれば栄養表示を確認しましょう。
菓子パン
糖質・脂質ともに高く、血糖値に悪影響を及ぼします。特に市販品は注意が必要です。
ラーメン(とんこつ・味噌)
炭水化物・脂質・塩分の組み合わせにより、血糖管理の面で注意が必要です。
アイスクリーム
糖質・脂質ともに高く、特に市販品は注意。低糖質スイーツで代替を。
揚げ物(唐揚げ・天ぷらなど)
衣に糖質、油に飽和脂肪酸。市販の総菜を買う方は特に注意しましょう。
果物の缶詰・ドライフルーツ
砂糖漬けのものが多く、見た目以上に糖分を含んでいます。
アルコール(ビール・カクテルなど)
糖質を含み、肝臓にも負担がかかります。飲みすぎは代謝低下の原因に。
シリアル(甘いタイプ)
見た目は健康そうでも、糖質が非常に多い製品が多くあります。無糖タイプを選びましょう。
なぜその食品が「ダメ」なのか?血糖値・GI値・脂質の観点から解説
糖尿病の食事管理では、「GI値(グリセミック・インデックス)」という指標がよく使われます。 GI値が高い食品ほど、食後に血糖値を急上昇させる傾向があります。
たとえば白米・パン・清涼飲料水などはGI値が70以上と高く、急激な血糖上昇を引き起こすため注意が必要です。
また、脂質が多い食品(例:揚げ物やアイスなど)は、血糖の急上昇を一時的に抑えるように見えても、 長期的には「インスリン抵抗性」を高めてしまい、逆効果になることもあります。
「ダメな食べ物」は満足感が高く、食べやすいものが多いため、つい手が伸びがちですが、 血糖コントロールの観点では日常的な摂取を控えることが重要です。
正しい知識を持って食品を選ぶことが、糖尿病の予防・改善につながります。
食べたい気持ちは止められない?代替食品と工夫の紹介
好きなものを我慢するのではなく、工夫して取り入れることで、無理のない食習慣が続きやすくなります。最近では糖質オフや低GI食品も豊富に選べるようになりました。
主食の代替案
・雑穀米 🍚
・もち麦入りご飯 🌾
・カリフラワーライス 🥦
・玄米(GI値が低く、食物繊維が豊富) 🌾
甘いものが欲しいとき
・ラカントやエリスリトールのスイーツ 🍰
・低糖質アイス 🍦
・寒天ゼリー 🍮
スナックが欲しいとき
・素焼きナッツ(食べすぎ注意) 🥜
・こんにゃくチップス 🍘
・チーズスナック 🧀
麺やパンが食べたいとき
・糖質ゼロ麺 🍜
・全粒粉パン 🍞
・オートミール 🥣
「制限」ではなく「工夫する」ことが、日常の中で無理なく続けられる食生活につながります。
専門家の見解+体験談から学ぶ「正しい食生活」への一歩
医師や管理栄養士によると、糖尿病の食事管理で大切なのは「我慢する」ことではなく、 血糖値を安定させる食べ方を身につけることだと言われています。
特に次のような習慣が推奨されています。
- ▶ 1日3食を規則正しく摂る
- ▶ 食物繊維やたんぱく質を先に摂る
- ▶ よく噛んでゆっくり食べることで満腹感を得る
また、実際に2型糖尿病を持つ方の体験として、 「主食を玄米に替えたところ、通院時の検査で良い変化があったように感じる」、 「甘い物がやめられなかったが、低糖質スイーツで満足できて無理なく続けられるようになった」 という声も多く聞かれます。
まずはできることから始めることが、食生活改善の第一歩です。
まとめ
糖尿病と向き合ううえで、食事は最も身近で効果的な治療法のひとつです。
今回ご紹介した「避けた方が良い食べ物TOP10」は、血糖値やインスリンに悪影響を及ぼす代表的な例ですが、すべてに代替策があります。
食事改善のポイントは以下の通りです。
- ● まずは知ること(血糖に影響する食品を把握)
- ● 完全に我慢しないこと(代替手段を見つける)
- ● 自分なりの続け方を見つける(楽しさ・満足感も大切)
今日からできる小さな工夫が、将来の健康を大きく左右します。
無理のない範囲で、少しずつ食事を見直していきましょう。
当院について
当院は患者さんの内科的治療はもちろんのこと、病気にならないようにする、処方だけに頼らない「予防医学」に注力したクリニックです。併設したメディカルフィットネスジムと協力して、診察以外の時間も患者さん、利用者さんに付き添い、日常生活に溶け込んだ医療を提供します。
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